The Mill TV/Filmに通勤するとき毎日通っていたお気に入りの広場 |
(*通称として浸透しているので「ワーホリ(ワーキングホリデー)」という言葉を使っていますが、イギリスのこの種のビザは正式にYMS(Youth Mobility Scheme: Tier5 )と呼ばれ、ホリデーカテゴリでなく一時就労カテゴリとなります。)
イギリスワーキングホリデー2014年応募要項が発表されましたね。
2012.4~2013.11までイギリスにワーキングホリデービザで渡英し、コンポジターとして働いていました。(今日本に一時帰国していますが今後の予定はまたご報告します)
このビザでVFX業界で働く、というパターンはそもそもビザ取得が難しい為かなりレアなケースで、私が知っているのは私ともう一人の方しかいません。(他に居たらおしえてくださいお友達になりたい!!!)レアなケースだからこそ、興味のある方に仕事、生活などどんな様子だったかご紹介したいと思います。一般的な就労ビザ(Tier2 Skilled workers)だと雇用主がスポンサーになる為ずっとその会社で働く事が前提ですが、ワーホリでその点自由な為結局2社、3カ所で働きました
就職活動に関しては以前の記事こちらをご覧下さい。
その1 会社での働き方編
Millはビルが違うCommercial部署とTV/Film部署を行ったり来たりしました。
The Mill TV/Film
(The Millがこの部署を2013年春に閉鎖したため、現在はスタッフオフィス共そのままMilkという新会社して独立)
TVシリーズ、映画
9:30-6:30勤務
照明が暗い広めのフロアで、仕切られているが3Dチームも同じフロア。プロジェクト開始時に、プロデューサーがプリントアウトしたショットシートをくれる。そのショットに関しスーパーバイザー、リードに指示を仰ぎ、作業、レンダリング後、その旨チームにメールで連絡。スーパーバイザーが定期的に社内編集試写室でまとめてショットをチェック、修正があるときはその場に呼び出される事が多い。修正内容は同席しているマネージャーがリアルタイムでメモ、そのメモは自分にメールでも送られてくる。同時にショットデータベースにも更新される。あとはその繰り返し。クライアントと自分が直接関わる事は無い。フロアにテーブルサッカーゲームがあって遊んでる音が時々うるさかったw コアメンバーがパブ飲み大好き人でしょっちゅう飲みに行ってたけど自分は参加しつつも程々にしてた。ついていけないw
基本、忙しくない時は定時で皆パッと帰るが映画の締め切り直前は深夜2時過ぎ位迄働いた事もあった。会社が関わった映画はスタッフ試写会に呼んでもらえ、私も行った。
私の契約はプロジェクト単位で1週間〜2ヶ月単位(延長される時もあり)
The Mill(Commercial)
コマーシャル
9:30-6:30勤務
Nuke departmentがあり、Nukeコンポジターだけが集まっているエリアで働いた。3Dチームは別フロア。明るくてお洒落なインテリアで、クライアントも時々来る。コマーシャルという性質上プロジェクトごとの人数が少なく、それぞれにリードする立場の人が他スタッフを仕切る。TV/Filmのようにマネージャーが修正内容をスタッフの為にメモすることはない。質問、プレビュー、チェックのお願いはその都度リーダーに直接自分で。臨機応援にプロジェクトに従事するメンバー、担当ショットのシャッフルが頻繁に行われるため、誰も引き継ぎしたくないぐちゃぐちゃNukeスクリプト作るのは論外。
プレビューはNukeコンポジター部屋にあるHeiro+TVモニタで。HieroとNukeの連携をがっつり活用している。Heiroのクライアント用プレビュー部屋も作っていた。納品時はNukeレンダリングをFlameやScratchに渡す。もちろんHeiroと編集室でEDL共有。
外から受ける印象通り、仕事内容はもちろん会社としてブランディングにも力を入れている印象が強かった。
2回程朝方4時くらいまで働いた事があった・・もちろんその時はリーダーが一番長く残業する程忙しい締め切り前日(当日)とか。
私の契約はプロジェクト単位で数日(!)~長くて一ヶ月半くらい(延長される時もあり)
MPC
コマーシャル部門
9:00-6:00勤務(通勤ラッシュ最高潮時間で電車が辛かった・・)
Edit suiteでFlame/SmokeオペレーターとNukeコンポジターが一緒に働くスタイル。その部屋のマスモニ&TVモニタでプレビュー。プロジェクトごとに部屋で別れるのでプロジェクトごとに自分の部屋、マシンが変わる。クライアントが頻繁に訪れるため、コミュニケーションする機会がとても多い。クライアントと雑談や、打ち上げ飲みなども。3Dチームは別フロア/別部屋。Flame/Smokeオペレーターがスーパーバイザーをし、彼らと密接にやりとりをし、指示を仰ぐ。その人達の中にはNukeを使える、勉強中の人も居て、教え合いなどもあった。Film部署とは、根幹システムは共有しているがコマーシャルは常に臨機応援にやっていかなければいけないのでがっつり決まったワークフローはない。海外支社と一緒のプロジェクトをやることもしばしば。
今迄に無いくらいイギリス人に囲まれる率が高い仕事環境でここで英語に大分慣れた。
自分はあまり遅く迄残業、休日出勤は無かった。7ヶ月居て11時終わりが数度、一番遅くて12時位。休日出勤3日(内2日は他プロジェクトのヘルプ)
知人の方に紹介してもらったという経緯もあり、プロジェクトでなく期間で契約してもらえた(合計7ヶ月)。忙しくない時は手伝い的な作業を日替わりでコロコロ部屋を移動しながら作業していた。そういう時は数日単位という前提で、単純な作業を振られがちだったけどむしろ「シズカなんでもできるじゃん」と印象づけられる&自分を知ってもらうチャンスだと思って出来るだけの事は・・頑張った・・。
上記3カ所に共通している部分
残業代、休日出勤手当は無い(イギリスVFX会社は殆ど全部同じ。休日出勤は日割り給与追加か代休。)
ホリデー申請していたら、基本はプロジェクトが延期になったり忙しくなってもホリデーは取れる。プロデューサーが代理スタッフを用意する。
キッチンがあり、置いてあるパン、シリアル、紅茶、コーヒー、フルーツなどは自由に飲み食べしていい。
残業する場合は会社から晩ご飯支給。MPC Advertisingは軽食だがランチもオーダーすれば支給。
夜遅くまでの残業は会社持ちでタクシー帰宅が出来る。
アーティスト身の回りの掃除整頓、クライアントの飲み物食べ物の世話はランナーさんがやってくれる。机に置いてる飲みかけコーヒーを、ランナーさんに片付けに持って行かれそうになって「持って行って良い?」「まだ飲んでる」というバトルが毎日ある(笑)
------------------------------------------------------------------------
何だかとっても長くなってしまいました。
会社のシステム構成やツール周りの細かい部分を紹介するのは控えさせて下さい。
次回以降は会社の集まるsohoエリアや生活のことなど書いていこうと思います。
No comments:
Post a Comment