仕事でNukeのParticleを結構がっつり使う機会ができました。今までParticleはチョロ!っとしか使う機会がなく、むしろ餅は餅屋(パーティクルはFXアーティスト)に任せておきたいと思ってたのですが、そうも言っていられない感じ・・・だったので、一からおさらいと、この機能の可能性について色々研究してみました。
最初に一番大事なポイントとして、NukeのParticle機能に関して言うと、Particleとうたっているけれどもあくまでもコンポジットソフトに付加的に出来た機能なので何でもかんでもできません。あと、ちょっと重たい作業をし始めると結構な確率でNukeが落ちます。
今回色々と試したり調べたりした結果、私が大事だと思ったポイントです。
1・基本の機能はヘルプでさらっとでも知っておく
・使う、使わない、にしても、基本的に何ができるのかわかっていると、いざというとき助かります。基本機能を知りたい時は、サードパーティの本やTipsを探す前に、公式ヘルプを一通り読めば全て正しい情報が得られます。実際私もParticleの欄を全て読み直しましたが、そんなに大量に読む項目はないし、簡潔にまとまっています。ParticleEmitterを出して、ヘルプを見ながら一つづつプロパティの機能を確認していきましょう。
2・機能研究はToolSetの例を掘り下げるのが吉
基本機能を公式ヘルプで読んだら、次はNukeにデフォで入っているToolSetの作例を引っ張ってきて、中身を研究しましょう。1ステップずつstickerノードで丁寧に解説されています。FoundryがToolSetに入れるくらいだからきちんとした推奨された使い方です。ParticleExpressionの使用例が特に参考になります。
実際私がこんな風に研究した、という例を紹介。
ToolSet>Particles>P_DustHitを読み込んで、まずカメラをつないでレンダリングしてみます
P_DustHitの中で色々な設定がされてますが、私が気になったのは、パーティクル全体の半分を「b」グループに格納して、後で「b」だけ編集しているところ。ノードを読み込んで行くと、"id%2"というエクスプレッションでパーティクルIDが奇数のものを抽出していることがわかります。
ここにちょこっと自分で編集を加えて自分の思った通りに反応するかみてみます。既存のParticleExpressionノードを開き、「b」グループに対する編集に色を赤にする設定をしました。さらに、別のParticleExpressionノードを開いて、「b」以外の 「a」グループを緑色にする設定にしました。
動画でみて自分の予想した通りに編集されてるかチェックします。
dusthit_02 from shiz on Vimeo.私はエクスプレッションは超単純なものしかわかりません。わからないなりに流れをみると"id%2"は「id番号を2で割ってあまり1が出るもの=奇数」と解釈したので、確認のためにパーティクルIDをみました。合っているようです。
こんな風に、自分で色々触って確認しながら(重要)、研究しながら、慣れていきます。
3・でもやっぱり餅は餅屋に任せた方が良い
「パーティクルに2Dテクスチャーまたはジオメトリを適用して、エミッターから出して、幾つかのForceノードでコントロールする。が基本Nukeができる範囲です。質感や動き方に関してそれ以上のクオリティやコントロールを求められるののであれば、最初からパーティクルが得意なソフト(Houdiniなど)で作業を始めるべきです。
4・NukeのParticleに向いているケース
・3Dのパーティクルレンダリングに物足りない分を足す。(例:飛んでるデブリFX素材にさらに細かいものを足す)
・実写エフェクト素材をうまく活かすための補助。(例:実写素材のカメラやパースがショットのものと若干合っていないので、それを誤魔化すための賑やかし)
・ステレオ合成で使える素材が無い時の、無いよりはマシだろう・・というケースの選択肢として(ステレオ合成の場合、適切な3D空間に素材が置かれてないといけないので、実写素材が使いにくい)
・高いクオリティを求められない煙やフォグ(例:カメラの前で素早く動いているものや、実写素材に継ぎ足すための遠景用、など)
・高いクオリティを求められない雨・雪・火の粉など
・ランダムに物を大量に配置したい時(例:地面に落ちまくっている落ち葉やゴミなど。ただし、遠景用でないとクオリティが厳しい場合が多い)
文の端々から読み取ってもらえるかと思いますが、まとめると・・・
NukeのPaericleの使い方はあくまでも補助的に!でも、結構仕上げの助けになるものが作れるから覚えておいて損はないよ!
という感じです!
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