今私が海外での映画プロジェクトに関わるのは8つ目くらいで、中規模〜大規模映画のコンポジターのスケジュールのパターンが大体わかったので個人的な体感ですが簡単なグラフをつくってみました。
あくまでもこれはコンポジターの場合で、他のポジションだと大分変わると思います。特に、コンポジターが他の部署と徹底的に条件として以下の様に違うのは分業制の最下層でクライアントに納品するものをつくっているというところ。
1、CG素材待ち時間が長い
2、CGが貰えないと何もできないショットが多い
3、CGがどれだけ遅れてきても(もしくは予定通りなものが来なくても)クライアント納品日は絶対守る必要がある
ということでヒマな時期(図の青ゾーン)と忙しい時期(赤ゾーン)の差が超極端です。赤ゾーンの忙しさは天井知らずになるときがありますが個人レベルではコントロールしようがないので鍵は青ゾーンと黄ゾーンにどれだけ準備と色々な状況の想定をしておくかです。この時期にに自主的に色々なテストをしたり、FXが来る予定だけど追加か入れ替えに使えるかもしれない実写素材をライブラリから探してみたり(実際最後の最後で必要になる場合がある)、担当ショットの資料を自主的に探してみたり、FXTDやライティングTDとコミュニケーションをとって何かコンポでテストや効率よく出来る事を探ってみる事が大事です。
人員配備的には、コンポジターでいうとリードコンポジター以外(シニア、ミドル、ジュニア)はプロジェクトの最初から最後までいる人数は少ないです。会社で走っている複数プロジェクトの状況をみてあるプロジェクトの赤ゾーンから別のプロジェクトの黄ゾーンもしくは赤ゾーンに移動させられることもあります。図の矢印にあるカーブがぐっとあがる前のタイミングでプロジェクト人員追加と求人が突然増えます。
LinkedInなど求人サイトで「コンポジター今すぐ募集!3週間!」とかいうのをよく見るのはこの矢印の時期で、大規模プロジェクトは多くの会社がかかわっているので求人数が色々な会社で一時的にぐっと増えるため、求職している人はこのタイミングがチャンスです!が、このタイミングは超即戦力を求められるのでシニアまたはミドルコンポジターのみの募集でジュニアのチャンスは相対的には少ないかもしれません。
(図にある"tech fix"とは画的にはクライアントからアプルーブされたがCGのレンダリング品質、コンポジット作業で足されたノイズ、エッジ、ブラックレベルなどが十分でない場合に品質保証する修正作業)
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