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CG study (After Effects, Nuke, Maya...), English study and more.

Sunday, June 17, 2018

[Nuke]ビデオ紹介:スマートベクターでトラッキング+ツールに対する考え方


Webinar - Discover the power of Smart Vectors in Nuke

Foundryから少し前に配信されたビデオを見たので紹介です。
Nuke10から登場したスマートベクター
簡単に説明すると、一つのシーケンスの絵に対し、ピクセルの移動情報を解析。解析結果をベクター値として出力し、それをトラッキングに使う機能です。
まだツールがNukeに導入されてから間もないですが、これから結構スタンダートになっていくんじゃないでしょうか。私も何度か現場で使った事があって、今まさに実験的な事をしている最中というのもあって、ビデオを見ました。

百聞は一見にしかずということで、ビデオを見てもらいたいですが、ビデオの中で抑えるべきポイントとしては

最初〜:基本の機能紹介(女性のクローズアップ&バレリーナのショット)
18:00~: 現場での使用例&実際に「使える」ようにするために、解析結果の「いいとこ取り」をするTips(シャツについた血のショット&女性の背中のタトゥ消しショット)(前回の記事で紹介した作品)
39:00~:ツールの可能性として、実験作品の紹介(蝶のショット&背景トラッキングとクリーンアップショット)



このビデオを見てもらうとわかるように、実際の現場で使う素材を考慮すると、スマートベクターはボタンひとつで全てうまくいくパターンばかりではないかもしれません。しかも解析されたベクター値をベースに作業するので、慣れていないと、ユーザーがコントロールできる幅が少ないように感じます。しかし、うまく結果が得られている部分を抽出するような使い方をすれば、ご覧の通り複雑な条件でもツールを有効活用することができます。ビデオでも言っているように、スプラインワープやグリッドワープを組み合わせる必要もあるかもしれません。

私の経験上、実際見てきたのですが、こういう考え方ができるかできないかが実力の分かれ道なのではないのでしょうか。

ソフト関わらず、新しいツールが開発された時に、「これはすごいツール。これで全て解決だ!」と思う→実際使ってみる→思ったようにいかない→「使えない!」と考えちゃう人がたまにいます。本当に「その条件では使えない」かもしれませんが、ここで思考を停止してしまう前に一歩立ち止まって、「使えるように考えてみる」こと、別の条件だったら使えるかも、というのを念頭に置いておくと、経験が積み重なって自分の実になっていきます。
公式に紹介されている使い方から大きく離れて実験してみるのも面白いです。
上の項目で紹介されている蝶のショット実験例とか可能性を秘めていますね。思いがけない抽象的な絵がどんどん作れそうです。

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