どうすれば上手くなるのか?シリーズ第2弾です。
その2 フィードバックをもらう!
今までのキャリアを振り返って、個人的にスキルアップに1番貢献したであろう要素を振り返ると・・・
成果物に対するフィードバックをもらうことです。
フィードバックといっても色々な形がありますが、一番多いのは仕事での上司からの修正指示(主にデイリーで)ですね。
その他にも
・同僚に意見を聞く
・自主作品ならネットで意見を聞く、ショーケースサイトに作品を投稿してコメントをもらう
・・などがあると思います。
あなたの経験値やレベルが何であろうとも、良いものを作るのに、主観的な判断基準だけでは不十分な場合が殆どです。自分が好きで作って誰にも見せる予定がない個人プロジェクトならまだしも、お客さんの為に成果物を作るという仕事上、異なる視点(人間)の意見を聞いて改善点を探すと言うのは非常に大事です。そして、効率よく、限られた時間の中でできる最大のことをして成果物のクオリティを上げる、というスキルを持っていることが「上手い」人の要素の一つだと思います。
自分が一生懸命こだわった部分や、「ここがうまくいかない」と悩んでいた部分。他人に見せるとそもそもこだわる場所がズレてる、ズレていなくてももっと全然違う改善方法がある、と指摘された経験はありませんか?私はあります。フィードバックをもらう立場としてもあげる立場としても。
フィードバックもらい続けると、「してくれた人の視点」がだんだん「自分の視点」に自然と加わっていき、その改善された視点で成果物を作っていくことが出来るようになります。
アーティスト職で就職を目指している学生さんの場合は、積極的に先生や仲間、ネットの世界でフィードバックをもらってください。
繰り返し「ここを直して」と言われ続けると、結局根本はいつも似たようなことを言われていると気づくと思います。また、何度も同じことを言われる場合、それが自分が苦手な部分だと気付くもの重要です。
具体例を少し。実写合成をするコンポジターの私の例で言うと、フィードバックはこのパターンに集約されることが多いです
・CGのコントラスト具合・ライティングが実写プレートに合ってないのを合わせる
・CGが悪い意味で完璧すぎて実写プレートに馴染んでない。光の反応具合、シャープネス、繰り返しテクスチャパターン、オブジェクトの形などをコンポジットで「壊す」
・CGに複雑性や密度が足りないので実写ライブラリプレートを混ぜる(FXに対してよく言われる)
・DMP(マットペイント)に動きがなくて「一枚絵」感が強いので、動きを加える(葉っぱのスペキュラーの煌めきなど)
・視線誘導。ライトの強さ、色の強さ、などを視線誘導の為に変更する
これらのパターンに気付き出すと、自分が制作する際何に注意すれば良いのかがわかってきます。
私は映画「シンデレラ」でフルCGキャラドアップのショット、魔法キラキラのショット、CGをこっそり馴染ませるだけのショット、画の全体70%をマットペイントが占めているショットなど・・・映画クオリティでいろんな種類のショットやる機会があり、上の具体例パターンに「あっそういうことか」気付いていきました。ターニングポイントとなった作品です。
No comments:
Post a Comment