プロジェクトによって構成は変わります
ここ1年ほど私がガッツリ役職として携わっているリードコンポジターの仕事内容を紹介します。
リードコンポジターの仕事内容は、会社・プロジェクトの規模(映画かそうでないかも含めて)・ 直属の上司(=コンポジットスーパーバイザー) の意向によってかなり変わるので、私の例として、 参考程度に読んでください。
大雑把にまとめると、リードコンポジターの仕事は
コンポジットスーパーバイザーのアシスタント的存在
となって、スーパーバイザーがより重要な案件に集中できるようにする、 です。
私が今直接一緒に仕事をしていて、 ずっとよくしてもらっているコンポジットスーパーバイザーはかな りリードを管理に関わらせるタイプで、 色々なミーティングにリードを参加させます。 他の部署のスーパーバイザーや他のコンポジットスーパーバイザー はここまでしない人が多いです。
これは彼なりのリードに対する教育でもあり、彼自身の為( 仕事の分散)でもあります。
私が今やっている具体的な仕事内容
( コンポジットスーパーバイザーと一緒に、もしくは分担してやるものが多い)
・プロジェクトの初期に全体スーパーバイザーが各ショットの説明、 どのように各部署が対処するか話し合うセッションに参加する( briefing session)
・プロジェクトの初期に方法論やガイダンスを考え、Nuke テンプレートやプロジェクトwikiページを作る
・プロジェクトの初期にroto/ prepスーパーバイザーが発注する内容に対して彼/彼女が
不明点があれば一緒に確認する(roto/ prepは結局コンポジターの為に行われるので)。
・別部署スーパーバイザー/リードと技術的な方法論のやりとり、 トラブル対策のやり取り
・新しくチームに参加したコンポジターにこのチームで、プロジェクトで、 知っておくべきことを説明する
・コンポジターのタスクの割り振りを考える(assignments)
・タスクを割り振った後ショットの説明をコンポジターにする、 上司からのフィードバックを説明する(briefing)
・週のタスク目標ミーティング参加 各ショットの進行状況を各部署スーパーバイザーがアップデートす る(target meeting)
・target meetingで別部署が何をやろうとしているか新しい情報が入 ったらそのショットを担当しているコンポジターに知らせる
・ コンポジターが提出したものををチェックしてコンポジットスーパ ーバイザーに見せるかどうか判断する 見せる基準に達していなかったり別バージョンを作った方が良いと きはコンポジターに打ち返す
・特に技術面においてコンポジターが行き詰まった時相談に乗る
・tech check(絵的に完成したものの品質管理) をしてコンポジットスーパーバイザーに見せるかどうか判断する。 基準をクリアしていないものはコンポジターに打ち返す(キーイングのエッジ、カメラノイズの正確さ、異常なピクセル値、技術的なエラー、ノイズ多すぎCGをどうにかするなど)
・ショットを担当して自身でコンポジットもするが、 普段は中難度・低難度のものを少しする程度。 ガッツリ時間をかける必要のある難しいショットは必要最低限のア ドバイスで自主的にどんどん進めてくれるシニアコンポジターに任 せる。 急ぎで発生した修正や簡単にできる新規タスクを引き取ったりもす る。
・コンポジットスーパーバイザーが不在の時の代理(胃がキリキリする)
一番現在進行形で難しいと思うのはコンポジターが提出したもに対してどこまで打ち返すか判断するところでしょうか。
確実にうまく行っていない時や確実にうまくできるアイデアがある場合はコンポジットスーパーバイザーに見せる前に私が打ち返しますが、それ以外の曖昧な部分の時はスーパーバイザーに見せるようにしています。なぜなら図にあるように更に上に何層ものチェックが待ち構えてるからです。ここの判断のバランスが難しいです!
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